いわき市の歯医者さん あべ歯科は痛みが少なく丁寧な治療を心がけます。

【歯科の豆知識】歯のすき間は、狭すぎず広すぎずがベスト

歯は一人一人、大きさも色も形も違います。そのため、抱える悩みも人それぞれになりますが、今日は、前歯を除くとあまり話題にならない歯のすき間についてお話ししたいと思います。

歯のすき間についての代表的な悩みといえば、大きく開いた前歯のすき間。「正中離開(せいちゅうりかい)」と言われ、比較的多く見られる症例です。前歯の間から空気が漏れてしまうので発音に影響があり、見た目の影響も大きいことから矯正を望まれる方も少なくありません。

前歯以外の広いすき間を「空隙歯列(くうげきしれつ)」と言います。正中離開ほど見た目への影響は大きくありません。

さて、こうやって書くと歯のすき間が広いと問題になるように見えますが、歯と歯のすき間が狭すぎると、歯が正常に並ぶことができなくなり、これも決して良いとは言えません。歯列がガタガタになり、かみ合わせにも影響が出るでしょう。

歯のすき間は、見た目やかみ合わせの他に、メンテナンスという点からもポイントになります。適度なすき間は、見た目も良くメンテナンス性に優れます。理想的な歯のすき間は、前歯で0.07mm、臼歯で0.05mmと言われています。

歯のすき間が、約0.15mm~約0.2mmくらいになると最も食べ物が挟まりやすくなります。歯のすき間が狭いと食べ物が挟まりにくくなり、これを狙ってすき間を狭めにする方針の歯科医院もあります。反対に、すき間が広いと挟まることは少なくなります。もし、挟まってしまっても簡単にとることができるでしょう。

歯に食べ物が挟まりやすい場合、注意したいのはむし歯と歯周病です。挟まった食べかすが、むし歯菌や歯周病菌の巣窟となってしまいます。歯と歯の間のむし歯は発見しにくく、気づいたときにはかなり進行していることが少なくありません。挟まった食べかすは歯茎を圧迫し負担をかけます。もともと歯周病があった人は、これまで以上のスピードで悪化してしまう可能性があります。歯のすき間は、通常の歯磨きではキレイにすることが難しいので、フロスや歯間ブラシを併用するとよいでしょう。

大きな歯のすき間や、歯列の問題を抱えていない限り、歯のすき間を意識することは少ないのではないでしょうか。もし、歯のすき間に関するお悩みがありましたら、ぜひ、ご相談くださいね。