主治医は「抜歯せざるを得ない」と言うけれど、他の方法はないのだろうか…こう思ったことはありませんか?
今やスマートフォンやパソコンで、簡単に情報を得ることができ、いろいろなケースを知ることで、不安になってしまうことがあります。信頼していた主治医の診断に疑問を持ち、もっとよい方法があるのではないかと調べると、さらに不安になる情報を見つけてしまうこともあります。
歯科が扱う歯は、天然歯(自分の歯)に手を加えてしまうと、元の状態に戻すことはできません。これに、歯医者が苦手、歯科治療への恐怖、抜きたくない削りたくないという気持ちなど複数の要因が重なり、歯科医院への不満となってしまうこともあります。
今回は、他の歯科医に意見を求めるセカンドオピニオンについて触れたいと思います。
まず、誤解されがちなセカンドオピニオンについての定義です。セカンドオピニオンは、主治医にセカンドオピニオン希望の旨を伝え、紹介状や資料をもらって他の意見をきいてみること。
意見を求める歯科医院には、セカンドオピニオンを受けたい旨をしっかり伝えるのがマナーです。他院で、診療を受けていることを隠して、受診するのはセカンドオピニオンではありません。また、セカンドオピニオンは基本的に保険診療ではなく、自由診療となります。
さらに、診断に疑問があるから、他院を探すのはセカンドオピニオンではありません。ましてや、「抜きたくない」という自分の希望にそった意見を言ってくれる先生を探す手段でもありません。
セカンドオピニオン先の医院では、資料の範囲内での意見を伝えることはできるでしょう。しかし、長くあなたの歯を見てきた主治医のような診断をどこまでできるかわかりません。
インターネットの知恵袋や現役歯科医の回答が得られるようなサイトで、意見を求めるのも、セカンドオピニオンではありません。どんなに優秀な歯科医でも、実際のお口やデータを見ないと何も言ないのが本当のところ。あなたが出した質問に回答があっても、セカンドオピニオンを受けたような気になってはいけません。
歯科治療で大切なのは、主治医と意思疎通を図り信頼関係を築くこと。もし、セカンドオピニオンを望むのならばその意味をしっかり理解し、手順を踏むことが大切です。
セカンドオピニオンについてのご相談は、スタッフまでお寄せくださいね。